眩しくないペンダントライトの選び方|プロが教える「目に優しい」北欧流の光の作り方

眩しくないペンダントライトの選び方|プロが教える「目に優しい」北欧流の光の作り方

ダイニングの照明を変えたら「思ったより眩しい」「目が疲れる」と後悔した経験はありませんか? せっかくおしゃれな照明を選んだのに、食事中にストレスを感じるようになってしまっては照明選びの目的を果たせません。実は、その「不快な眩しさ」には、光の量ではなく「質」に明確な原因があります。

この記事では、照明のプロフェッショナルとして、不快な光を防ぐ「グレアフリー」の考え方と、暗い印象にせず、心地よい空間を作るための北欧流のテクニックをご紹介します。

この記事で分かること
  • 「明るいのに眩しくない」を実現する、プロが教える照明選びの黄金ルール
  • ダイニングが「暗くなるのが怖い」という不安を解消する具体的なテクニック
  • 今すぐできる!既存の照明を「目に優しい光」に変える3つの裏技
  • 長く使える北欧の名作照明が、なぜ「投資価値」があると言われるのか

目次

1. なぜ照明が「眩しい」と感じるのか?原因は「光の量」ではなく「質」

照明選びで陥りがちな誤解の一つに、「部屋を明るくしたい」と願うあまり、強すぎる光を選んでしまうことがあります。まずは、なぜ照明が不快に感じられるのか、そのメカニズムを紐解きましょう。

1-1. 「明るさ(ルーメン)」と「眩しさ(グレア)」の決定的な違い

照明選びでよく聞く「ルーメン(lm)」は、光源から出る「光の総量」を表します。部屋全体の明るさを確保するために重要な数値です。一方で、私たちが「うわっ、眩しい!」と感じる不快感は、専門用語で「グレア(Glare)」と呼ばれます。これは光の総量ではなく、視界の中に極端に明るい点が現れることで引き起こされます。

つまり、「部屋が明るいこと」と「照明が眩しいこと」はイコールではありません。優れた照明計画とは、十分なルーメン(量)を確保しつつ、グレア(不快な眩しさ)を可能な限り抑制した状態を指します。

1-2. 目に刺さる光「カンデラ」と、広がる光「拡散光」

眩しさを理解する上で、「カンデラ(cd)」という概念を知っておくと便利です。

用語 意味 イメージ
ルーメン (lm) 光の総量 部屋全体に広がるふわっとした明るさ
カンデラ (cd) 光の強さ 特定の方向へ突き刺さるビームのような鋭さ

車のヘッドライトを直視すると目が痛くなるのは、この「カンデラ」が極端に高いからです。ダイニング照明においても、フィラメントがむき出しの裸電球などは高いカンデラを持ち、目に刺さるようなストレスを与えます。これに対し、北欧照明はシェードで光を拡散させ、「刺さる光」を「包み込む光(拡散光)」に変換するよう設計されています。

参考情報源:[照明学会 - 照明用語の基礎知識] - [https://www.ieij.or.jp/] - [照明に関する専門用語と定義の解説]

1-3. その照明、直接見えていませんか?「直接光」のストレス

グレアが発生する主な要因の一つは、座った位置から「電球そのものが見えていること」です。カフェのような空間に憧れてガラスシェードや裸電球を選んだものの、実際に生活してみると「視界の隅に常に光の粒が入って落ち着かない」というお悩みをよく伺います。

長時間過ごすダイニングでは、光源を隠す設計が重要になります。

2. 北欧に学ぶ「グレアフリー」の哲学と「暗さ」への対処法

日照時間が短い北欧の人々にとって、照明は太陽光の不足を補う存在として、気持ちを落ち着かせる助けになることがあります。彼らの知恵には、私たちが学ぶべき「心地よさ」のヒントが詰まっています。

2-1. ポール・ヘニングセンが発明した「良質な光」の仕組み

デンマークの照明デザイナー、ポール・ヘニングセンは、「どうすれば電気の光を、夕暮れの空のような心地よい光に変えられるか」を生涯追求しました。彼が提唱した「グレアフリー」とは、単に光を弱めることではありません。「必要な場所(手元や料理)には十分な光を届け、人の目には直接光を入れない」という、非常に機能的なコントロール技術です。

[Louis Poulsen Official Website] - [https://www.louispoulsen.com/ja-jp/private/about-us/design-to-shape-light] - [ルイスポールセンのデザイン哲学 – 光をかたちづくる | Louis Poulsen]

2-2. 「グレアフリー=暗い」は誤解!必要な場所を照らす技術

「眩しくない照明にすると、部屋が暗くなりませんか?」 店頭で最も多くいただく質問です。結論から言えば、正しく選べば暗くはなりません。

日本のシーリングライトは部屋の隅々まで均一に照らしますが、これだと空間にメリハリがなくなり、かえって「なんとなく薄暗い」と感じることがあります。一方、グレアフリーなペンダントライトは、光をテーブルの上に集中的に落とします。食卓という「主役」が明るく照らされることで、視覚的な満足感はむしろ高まるのです。

2-3. それでも暗さが不安な方へ:プロが勧める「多灯分散」のすすめ

それでも「部屋の隅が暗いのが不安」という方には、「多灯分散」をおすすめしています。天井のペンダントライト1つですべてを賄おうとせず、部屋のコーナーにフロアライトを置いたり、棚の上にテーブルランプを置いたりしてみてください。

  • ペンダントライト:食卓の手元をしっかり明るく照らす
  • フロアライト:壁や天井を照らして、部屋全体の明るさ感を底上げする

このように光を分散させることで、眩しさを感じることなく、奥行きのある豊かな明るさを手に入れることができます。

3. 失敗しないペンダントライトの設置ルール【高さ・電球編】

どれほど優れた照明でも、設置方法を間違えると、その性能を十分に発揮できません。ここでは、照明を設置する際の基本的なルールをご紹介します。

3-1. 基本的なルールは「テーブルから60〜65cm」

北欧デザインの照明を吊るす際、テーブルの天板から照明の下端までを60cm〜65cmに設定することをおすすめします。これは、機能性と意匠性の観点から推奨される高さです。

「低すぎて邪魔になりませんか?」と心配されることがありますが、ダイニングは座って過ごす場所なので、視界を遮ることはほぼありません。むしろ、この位置まで下げることで以下のメリットが生まれます。

  • グレア防止:立ち上がっても座っても、シェードが深くかぶさり電球が目に入らない。
  • 料理が美味しく見える:光が拡散せず手元に集まるため、料理のツヤや色が引き立つ。
  • 親密な空間演出:低い光の下に人は集まりやすくなり、心理的な「おこもり感」が生まれる。

3-2. 眩しくない電球選びの3つのスペック

照明器具だけでなく、中に入れる電球選びも重要です。以下のスペックを目安に選んでください。

  • 明るさ:60W相当(約810lm)が基本。テーブルから近いため、100W相当だと眩しすぎることがあります。
  • 色温度:電球色(2700K〜3000K)。リラックス効果を高めるには、温かみのあるオレンジ色の光がおすすめです。
  • 演色性(Ra): Ra90以上の「高演色LED」。自然光に近く、料理や肌の色が美しく見えます。

3-3. リビング学習も安心!「調光」でシーンを使い分ける

「ダイニングで子供が勉強するから、もっと明るさが欲しい」という場合は、「調光機能付き」のLED電球とスイッチを導入しましょう。

  • 食事・団欒:照度を落として、眩しさを抑えたリラックスモードに。
  • 勉強・作業:照度をMAXにして、文字が見やすい作業モードに。

1つの照明で2つのシーンを切り替えることが、現代のLDKにおける賢い照明術です。

4. 【厳選】徹底的に眩しさを排除した北欧の名作ブランド2選

ここでは、眩しさを抑える設計に優れた北欧の代表的なブランドを2つご紹介します。

4-1. louis poulsen(ルイスポールセン)|計算され尽くした「光の彫刻」

1874年創業のデンマークの老舗ブランドlouis poulsen(ルイスポールセン)。特に名作「PH5」は、グレアフリー照明の代名詞です。大小のシェードを重ねた独特のフォルムは、単なるデザインではありません。「対数螺旋」という数学的カーブを用い、どの角度から見ても電球が見えないよう計算し尽くされています。器具自体が自らの光で美しく発光し、空間のアートピースとなります。

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4-2. LE KLINT(レ・クリント)|手折りのプリーツが生む「柔らかな発光体」

LE KLINT(レ・クリント)は、一枚のプラスチックシートを、職人が手折りして作るプリーツシェードが特徴です。乳白色のシェードが光源を完全に包み込むため、どこから見ても眩しさを感じにくい構造です。プリーツが光を複雑に拡散させ、まるで雲のような柔らかい光を放ちます。軽くて割れる心配もないため、お子様のいるご家庭にも最適です。

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5. 今すぐできる「眩しさ」軽減の裏技

「今は買い替えられないけれど、今の眩しさをなんとかしたい」という方へ。今ある照明器具でできる応急処置をご紹介します。

電球を「ホワイト(乳白)」タイプに変える

もし透明なガラスの「クリア電球」を使っているなら、白い塗装がされた「ホワイト(シリカ)電球」に交換しましょう。クリア電球は光が「点」で出るため目に刺さりますが、ホワイト電球は電球全体が「面」で光るため、光が柔らかく拡散されます。比較的安価な費用で、明るさの印象を大きく改善できる可能性があります。

6. グレアフリーな照明がもたらすメリット-生活の変化

眩しくない照明を選ぶことは、単に「目の疲れを軽減する」だけではありません。それは、毎日の暮らしの質を根本から向上させる投資でもあります。

6-1. ストレスフリーな家族の時間

フランネルソファ PH5

夕食後、家族でテーブルを囲んで会話をする時間。照明が眩しいと、無意識のうちに人は眉間にシワを寄せ、落ち着きを失ってしまいます。逆に、柔らかく包み込まれるような光の中では、副交感神経が優位になり、リラックスした状態で会話を楽しむことができます。FLANNEL SOFA(フランネルソファ)などの座り心地の良いソファと組み合わせれば、リビングダイニングを質の高い癒やしの空間にすることができます。

6-2. 子供の学習環境としての適性

「ダイニングで子供が勉強するから、明るくないと困る」という声もよく聞かれます。しかし、紙面の反射がきつい強い光よりも、影ができにくく、手元を均一に照らす北欧照明の拡散光の方が、実は目の負担が少ない場合もあります。

また、Audo Copenhagen(オドー・コペンハーゲン)のような調光機能付きのポータブルランプなどを手元灯として併用することで、「部屋全体の雰囲気」と「手元の明るさ」を両立させる照明計画も可能です。

7. まとめ

「眩しくない」照明を選ぶことは、単に目の疲れを防ぐだけではありません。それは家族のコミュニケーションを変える力を持っています。

夕食後、柔らかく包み込まれるような光の中で過ごす時間は、副交感神経を優位にし、家族の会話を促す効果が期待できます。デンマークの人々が大切にする「ヒュッゲ(居心地の良い時間)」は、まさにこの良質な光から生まれるのです。

ルイスポールセンやレ・クリントといった名作には、数十年愛され続けるだけの理由があります。ぜひShinc lab.で、あなたの一生モノとなる「心地よい光」を見つけてください。

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この記事を書いた人


宗形 裕美

宗形 裕美
株式会社シンクラボ EC事業部マネージャー

Shinc lab.のEC担当として、オンラインショップ運営や商品ページ改善、読み物コンテンツの制作に携わっています。インテリアが好きで、日々「暮らしに馴染むもの」を探求中。子育てをしながらの生活目線も大切に、買って終わりではなく“使い続けたくなる”視点で、選び方や楽しみ方をわかりやすくお届けします。

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